ここさえおさえれば旅館はもっと楽しい。上手な旅館の使い方、そっとお教えします。
京都に来るからには旅館に泊まってみたい……。
そんなふうに考えてくれはる方が増えているとか。
ほんまに嬉しいです。
せやけど旅館って、なにやら難しいとお感じの方もいはるとか? そんなことまったくないのになんでやろ。
思い当たる節のない私はサービススタッフに聞いてみました。
すこぉしみえてきた、 お客さんの『どきどき』やら『そわそわ』を紹介したいと思います。
お部屋に入ったとき、どうすればいいの?
都和にお越しのお客様には、 ロビーでお抹茶を召し上がっていただいてから、お部屋にご案内します。
ドアを開けて、お靴を脱いで畳のお部屋に上がると、 座卓(テーブルですね)に座布団が目に入るはず。
その後、室内のご説明をさせていただくために、スタッフも室内までご一緒すると 「おおっ!スタッフさんが部屋まで一緒に入ってくるのか」と驚かれることも。
お客様が恋人同士だったりすると、男性からの“緊張してないぞオーラ”を感じたりします。
まずい!緊張させてる!と察したスタッフは、 すぐに「どうぞそちらにおかけくださいませ」と促します(ま、これは別に緊張されてなくても申します)。
私も自分がよそで泊まるときは、大概ホテルですので旅館との違いはよくわかります。 旅館では、お客様とスタッフのご一緒する時間と空間がとっても多いんです。
最初はちょびっと違和感ありますよね?
でもこれがそのうち、なんとのうええやん と感じてもらえるようになるのです。 (なるように私たちが頑張るのです)
会席料理が運ばれてきた! これっていつ食べ始めたらいいの?
都和では、お夕食は会席料理をお客様の客室にお運びしております。
「えぇっ! たったひと皿! 全部揃うまで待つのかな? でも何だか次は来そうにないぞ……」 ブログをお読みのあなたが、 このシチュエーションでどきどきしている男性だと想像してください。
私かて変な緊張で胃がおかしくなるかも。
でもご心配なく。
私どものスタッフが「どうぞお始めくださいませ」と声をおかけします。
お献立に、お料理の内容は書いております。
もし何か、ちょっとでも尋ねたいことがあったら、どうぞ遠慮なくお声かけてください。
さぁ、食事が終わった!でもお布団はどうすればいいのか……
誰が布団を敷くんだろう?
おれには無理だぞ、そもそも布団で寝るなんていつ以来だ…… こんなささやきが聞こえてきそうな瞬間があるそうです。
なにも心配いりません。
お食事が終わられたらお床のご準備はこちらで致します。
お客様はただ眠るだけ(^^) おやすみやす~
今回はまず、旅館に来られた初日のどきどきについて書いてみました。
旅館が緊張するなんて、なんでやろ。
私には不思議でしたが、こうして文章にしてみるとようわかりました。
うちらには当たり前のことでも、 旅館を知らないお客様には、いろいろ驚かれることがあるんですね。
日本では、お靴を脱いで上がる瞬間に親しさが増します。
お友達のおうちにおよばれしたら、 なんやしらんものすご仲良うなった気分がした覚えありませんか?
やっぱり靴を脱ぐという動作には、特別感や開放感があるんやと思います。
「それやのに僕らだけと違って、 なんで今日初めて会うたスタッフさんまでいんの? 僕の靴下見えてるし。私のタイツ見られてるやん」 ここがまずもって違和感を感じ、それが緊張につながるんではないでしょうか。
そうやとしたら、 お客さんが出発されるまでに、私らがなんとかせんと駄目ですねぇ。 頑張らねば。
次回は翌日の『そわそわ』や『はてな』を紐解きたいと思います。